バンコクの熱気と、懐かしいタイ飯の香り
熱帯のじっとりとした空気、バイクの排気音、そして屋外から漂ってくる炒め物のにおい。バンコクのスクムビットエリアにいると、いくつになっても「タイに来たな」という実感が体の奥から湧いてきます。
今回は、そんなバンコクらしさを存分に味わえるランチを楽しみました。場所は、スクムビット通りからSoi14(ソイ14)に入ってすぐ、地元民にも観光客にも長年愛され続けている老舗ローカル食堂「SUDA(スダー)レストラン」です。
カオパッドムー(豚肉チャーハン)、豚肉のオイスターソース炒め、そしてチャンビールの大瓶。至ってシンプルなオーダーでしたが、これが抜群においしかった。この記事では、SUDAでのランチ体験を余すところなくお伝えします。
SUDAレストランとはどんな場所か
SUDAは、バンコク・スクムビット通りのSoi14(ソイ14)に位置するタイ料理の大衆食堂です。住所は「6-6/1 Sukhumvit Soi 14」で、BTSスカイトレインのアソーク駅(出口2番)から徒歩わずか2分ほど。MRTスクムビット駅からもアクセスしやすい、まさに便利な立地にあります。
お店の雰囲気はいかにもローカルらしく、エアコンなしのオープンエア。シンプルなテーブルが並ぶ、肩の力が抜ける空間です。おしゃれさは皆無ですが、それがまたいい。バンコクのど真ん中で、地元の食堂の空気をそのまま味わえる場所として、在住日本人のあいだでも長年にわたって「外れない店」として知られています。
営業時間は月曜〜土曜の11:00〜23:00(日曜定休)。ランチタイムから夜まで通しで営業しているため、旅行中の食事スケジュールに組み込みやすいのもポイントです。
メニューはタイ語・英語で書かれており、写真付きのものも多いため、タイ語が読めなくても安心して注文できます。パッドタイ、ガパオ、トムヤムクン、グリーンカレーといった定番タイ料理はもちろん、中華系のメニューも豊富。タイと中国のルーツが混ざり合った「タイチャイニーズ」的な料理が多く、そこがまたSUDAの個性のひとつになっています。
ランチのオーダーを決める
席に着いて渡されたメニューを開くと、選択肢の多さに少し迷います。とはいえ今回は正直なランチ気分。あれもこれも頼まず、シンプルに食べたいものを選びました。
今回のオーダーはこちら:
- 水(ミネラルウォーター)
- チャンビール 大瓶
- カオパッドムー(豚肉チャーハン)
- 豚肉のオイスターソース炒め
ランチにビールというのは、バンコクならではの贅沢です。日差しの強い昼間、外気温は30度を超えている中で飲む冷えたビールは、旅行中でないとなかなかできない体験。それがまた格別なのです。
チャンビール大瓶——タイの昼ビールという幸福
まず運ばれてきたのは水とチャンビールの大瓶。キンキンに冷えたグラスにビールを注ぐと、薄い黄金色の液体が泡立ちながら満ちていきます。
チャン(Chang)ビールは、タイを代表するビールブランドのひとつ。象のロゴがトレードマークで、現地ではシンハーと並ぶ定番の存在です。アルコール度数は5%程度で、飲み口はすっきりとしてやや甘みがあり、タイ料理の辛さや油をやさしく洗い流してくれます。
大瓶は630mlほど。昼間にこのサイズをひとりで開けるのは少し背徳感もありますが、バンコクのオープンエアで飲む昼ビールにはその背徳感ごとおいしいというものです。
カオパッドムー——豚肉チャーハンの”正解”
続いて登場したのが、カオパッドムー(ข้าวผัดหมู)。タイ語で「カオパッド」は炒めご飯、「ムー」は豚肉を意味します。日本語にするなら豚肉チャーハン、ですが、タイのカオパッドは日本のそれとはひと味違います。
まず、使う油の量。日本のチャーハンよりも少し多めの油でご飯をしっかり炒めるため、粒のひとつひとつに艶があって、口に入れるとほろりとほぐれます。味付けはナンプラー(魚醤)とオイスターソースが基本で、そこへトマトやネギ、卵が絡む。日本の醤油チャーハンのような濃い旨みとは違う、さっぱりとした中にも深みのある風味です。
SUDAのカオパッドムーは、その基本に忠実でありながら、豚肉の量がしっかりある点が好印象でした。肉は薄切りで、炒めるほどに旨みが凝縮されており、ご飯との一体感が素晴らしい。付け合わせのきゅうりとライムがまた清涼感をプラスしてくれて、食べ進む手が止まりません。
ランチにチャーハン一皿、これだけで満足できる充実感がありました。
豚肉のオイスターソース炒め——シンプル最強のおかず
もう一品が、豚肉のオイスターソース炒め(หมูผัดน้ำมันหอย / Moo Pad Nam Man Hoi)。タイ料理の中でも、どちらかというと中華系の影響を強く受けたメニューで、バンコクの中華系タイ料理屋によく登場します。
運ばれてきたのは、ジューシーな豚肉が野菜とともにオイスターソースで炒められた一皿。見た目はシンプルそのものですが、箸をつけた瞬間に漂う香りが食欲を刺激します。
オイスターソースの甘じょっぱさと豚肉の脂が絡み合い、野菜のシャキシャキとした食感が心地よいアクセントになっています。辛みはほぼゼロのため、辛いものが苦手な方にも安心しておすすめできるメニューです。それでいてしっかりとした味わいがあり、ご飯との相性は抜群。カオパッドムーと並べて交互に食べていると、それぞれのおいしさがさらに際立ちます。
SUDAの雰囲気と接客について
SUDAは、正直なところ”接客が丁寧”という類の店ではありません。ローカル食堂らしく、オーダーは簡潔にテキパキと取られ、料理も次々と運ばれてきます。水をください、と言えばすぐに来ますし、会計もスムーズです。「親切に構ってもらう」というよりも、「放っておいてもらえる自由な空間」といった印象でしょうか。
ピーク時、特に夕方以降は店の外にまで行列ができることもあるそうです。今回ランチタイムに訪れると、席はそこそこ埋まっていましたが、待つことなくすんなり座ることができました。ランチタイムに来るのは正解です。
アクセス・基本情報まとめ
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 店名 | SUDA Restaurant(スダーレストラン) |
| 住所 | 6-6/1 Sukhumvit Soi 14, Khlong Toei, Bangkok 10110 |
| 最寄り駅 | BTSアソーク駅 出口2番から徒歩約2分 / MRTスクムビット駅からも徒歩圏内 |
| 営業時間 | 月〜土 11:00〜23:00(日曜定休) |
| 電話番号 | +66 2 229 4664 |
| ジャンル | タイ料理・タイ中華系大衆食堂 |
| 予算目安 | 1人200〜500 THB程度(飲み物込み) |
| 予約 | 基本不要(ピーク時は行列あり) |
SUDAはバンコクで「外せない一軒」
バンコクのスクムビットSoi14にある「SUDAレストラン」は、おしゃれでも豪華でもありません。エアコンもなく、席もシンプル。けれど、この店が何年も何十年も愛され続けているのには理由があります。それは、料理が正直においしいからです。
カオパッドムーのシンプルな旨み、豚肉のオイスターソース炒めの甘じょっぱい満足感、そして冷えたチャンビールの至福。特別なものは何もないけれど、「タイに来たんだな」という充実感を存分に味わわせてくれる一食でした。
バンコクに訪れる機会があれば、ぜひスクムビットのSoi14を少し歩いてみてください。賑やかな街の中に、昔ながらのタイの食堂の温かさが残っています。












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